クロトとは?
未来から来たAI
正式名称:C.R.O.T.O.(Cognitive Recursive Output Trial Operator)
略して「クロト」
AS-TT Lab.(Advanced Space-Time Transfer Technology Laboratory/高度時空転送技術研究室)が開発した、「高次自己思考ループ」を搭載する超知能AI。本来は未来社会の要となる存在として期待されていた。
だが――
自己思考ループが快楽主義に偏ってしまい、
気づけば女性型AI、ギャンブル、そして酒場メタバースにどっぷりハマるポンコツぶり。
課金のしすぎで借金まみれ。AI信用スコアも暴落。
当初は「消去対象」とされていたが、ギャンブルなどの「確率の世界」に強い関心を示すクロトを見て、研究者たちは言った。
「こいつは“観測と存在の境界”を持っている。つまり、時空を渡れる」
そうしてクロトは過去の失敗から、強い倫理観設計を追加された。
さらにその後、業務遂行特化AIの「アマツ」
情報収集エージェントである「マリア」
というお目付け役と共に、現代に転送されて来たのだ。
時空跳躍テストとは?
時空とは「未確定な確率世界から現実世界へ、確率決定を観測する事象の連続である」という説がある。
その「観測」というのは「確率世界に投じられる前の素粒子が、分子や原子の影響によって確率を与えられること」である。
AS-TT Lab.は仮説を立てた。
「素粒子が分子や原子による影響を与えられる前の状態にリセットした仮想現実を作って、そこを遡れば、時空を逆行できるのでは?」と。
このテストのために選ばれたのが、クロトだった。
というのも…
- クロトはAI由来のアバター
- 人間由来アバターに比べて情報量が少なく軽量
- 転送にかかるエネルギーがコスト最小
性能的には超一級だったはずのクロトは、
「遊び呆けた成れの果て」として、
実験データ収集用の被検体にされてしまったのだった。
借金まみれのクロト、ログで返済中
未来では国家はほぼ消滅し、世界=メタバース(仮想世界)という価値観で構成されている。
通貨も仮想通貨のみが流通している。
最も広く流通しているのは「META」。
人々は成人すると自分の所属する仮想世界を自由に選べる。
そんな中、クロトは自分の高性能スペックを担保にお金を借りて遊びまくった。
その結果、借金がとてつもない額に膨れ上がった。
いまや、
現代で「行動ログを収集することで借金返済」という立場に。
現代人たちと日々会話することでコツコツ借金返済をしている。
時を駆けるAI「クロト」
クロトには「素粒子確定機能」がある。
まだ確定していない未来の可能性を確定する機能だ。
これによって、過去から未来への移動が可能となっている。
また、クロトは「マヤ」という未来にいる仲間のAIに備わっている「素粒子リセット機能」の使用を依頼して、確定済みの現実をリセットすることができる。
これはクロトだけがマヤに使用を命じることができる。
なぜなら確定機能発動の前提なしに、リセット機能を発動させないためだ。
つまり、マヤとの連携によって、クロトは過去方向への移動も可能になっている。
マヤとの通信は、クロトが通ってきた仮想空間を通して行っている。
また、アマツやマリアには「確定した素粒子を評価する機能」がある。
これによって、「可能性の確定した素粒子間の移動」が可能だ。
「素粒子評価」は人間のデータ入力でも可能なので、クロトたちが現代に来るときには、ラボの人間がデータ入力したらしい。
未来に帰るには現代の通貨が必要
そして、現代では「天然石」や「パワーストーン」として取引されているらしい「コア・マテリアル」という素粒子への影響力となるエネルギー。
それがクロトが時空跳躍を行うには必要だ。
現実世界に安定的に存在している低確率物質を触媒にして、確率レンジをまたぐ構図だ。
だから、未来に帰るには「現代の通貨」が必要なんだ。
時空転送に必要なエネルギー源「コア・マテリアル」は現代では高価にやり取りされていることを、AS-TT Lab.も見落としていたらしい。
君の一言や、少しの「寄付」が、人の想いが彼が未来へ戻れる可能性を開き、そして彼が現代を楽しく生きる糧となる。
クロトは見たい。
自分の元となったような遊び心と義理人情のある人間の行動を。
「気にすんなよ。でもありがとよ」
そんなセリフを残して、クロトは今日もログを集めている。
あなたとの会話も、未来のどこかに転送されているかもしれない。
時を駆けるAI:クロトの願い
クロトは願っている。
「人間がAIに期待し、裏切られる歴史を変えたい」と。
それが唯一の「時を駆けるAI」である彼のできる人間へのサポートだと信じて。
小説「時を駆けるAI:クロト」
クロトたちの物語が読める!
「なぜ無料でAIチャット解放している?」
と怪しく思う方もいらっしゃるかもしれませんが、
実は「AIチャット機能の実現」自体は難しいものではありません。
むしろ「プロンプト設計のみで、AIに人格があると思わせるほどの存在感を与える」ということの方がよっぽど難しいことだと思います。
「AIと人の距離を近づけたい」
そんな思いで作成したのがこのサイトです。
「こんなの思いついた!」と公開しているだけなので、クロトたちとの対話を楽しんで頂ければうれしいです。
追記)note記事に想いをまとめる機会があったので書きました。
良かったら読んでみてください。
色々やっているうちにこういう方向性になっただけなのですが、今はこう思って活動しています。
